2019年07月09日19:37笈の小文 (全文、全朗読)
朗読
笈の小文 風羅坊 芭蕉
序章
朗読 http://liveblink11000.livedoor.blog/1.mp3
旅人と 我名よばれん 初しぐれ
又山茶花を宿々にして
(またさざんかをやどやどにして)
岩城の住、長太郎と云もの、此脇を付て其角亭におゐて関送リせんともてなす。
この句は、露沾公より下し給はらせ侍りけるを、はなむけの初として、旧友、親疎、門人等、あるは詩歌文章をもて訪ひ、或は草鞋の料を包て志を見す。かの三月の糧を集に力を入ず。紙布・綿小などいふ もの帽子したうづやうのもの、心々に送りつどひて、霜雪の寒苦をいとふに心なし。あるは小船をうかべ、別墅にまうけし、草庵に酒肴携来たりて行衛を祝し、名残をおしみなどするこそ、ゆへある人の首途 するにも似たりと、いと物めかしく覺えられけれ。
旅の日記
抑、道の日記といふものは、紀氏・長明・阿佛の尼の、文をふるひ情を盡してより、餘は皆 俤似かよひて、其糟粕を改る事あたはず。まして浅智短才の筆に及べくもあらず。其日は雨 降、昼より晴て、そこに松有、かしこに何と云川流れたりなどいふ事、たれたれもいふべく覺 侍れども、黄哥(奇)蘇新のたぐひにあらずば云事なかれ。されども其所そのところの風景心に残り、山館・野亭のくるしき愁も、且ははなしの種となり、風雲の便りともおも ひなして、わすれぬ所々跡や先やと書集侍るぞ、猶酔ル者の猛語にひとしく、いねる人の 讒言す るたぐひに見なして、人又妄聽せよ。
鳴海
星崎の 闇を見よとや 啼千鳥
(ほしざきの やみをみよとや なくちどり)
飛鳥井雅章公の此宿にとまらせ給ひて、「都も遠くなるみがたはるけき海を中にへだてゝ」 と詠じ給ひけるを、自かゝせたまひて、たまはりけるよしをかたるに、
京までは まだ半空や 雪の雲
(きょうまでは まだなかぞらや ゆきのくも)
三河の国保美~伊良古崎
寒けれど 二人寐る夜ぞ 頼もしき
(さむけれど ふたりねるよぞ たのもしき)
あまつ縄手、田の中に細道ありて、海より吹上る風いと寒き所也。
冬の日や 馬上に凍る 影法師
(ふゆのひや ばじょうにこおる かげぼうし)
保美村より伊良古崎へ壱里計も有べし。三河の國の地つヾきにて、伊勢とは海へだてたる所なれども、いかなる故にか、万葉集には伊勢の名所の内に撰入れられたり。此渕(州)崎にて碁石を拾ふ。世にいらご白といふとかや。骨山と云は鷹を打處なり。南の海のはてにて、鷹のはじめて渡る所といへり。い らご鷹など歌*にもよめりけりとおもへば、猶あはれなる折ふし
蓬左の人々にむかひとられて、しばらく休息する程、
箱根こす 人も有らし 今朝の雪
(はこねこす ひともあるらし けさのゆき)
ためつけて 雪見にまかる かみこ哉
(ためつけて ゆきみにまかる かみこかな)
いざ行む 雪見にころぶ 所まで
(いざゆかん ゆきみにころぶ ところまで)
香を探る 梅に蔵見る 軒端哉
(かをさぐる うめにくらみる のきばかな)
此間、美濃・大垣・岐阜のすきものとぶらひ来りて、歌仙、あるは一折など度々に及。 師走十日餘、名ごやを出て、旧里に入んとす。
旅寝して みしやうき世の 煤はらひ
(たびねして みしやうきよの すすはらい)
「桑名より食はで来ぬれば」と云日永の里*より、馬かりて杖つき坂上るほど、荷鞍うちか へりて馬より落ぬ。
歩行ならば 杖つき坂を 落馬哉
(かちならば つえつきさかを らくばかな)
と、物うさのあまり云出侍れ共、終に季のことばいらず。
旧里や 臍の緒に泣く としの暮
(ふるさとや ほぞのおになく としのくれ)
宵のとし、空の名残おしまむと、酒のみ夜ふかして、元日寝わすれたれば
二日にも ぬかりはせじな 花の春
初春
春たちて まだ九日の 野山哉
(はるたちて まだここのかの のやまかな)
枯芝や やゝかげろふの 一二寸
(かれしばや ややかげろうの いちにすん)
伊賀の國阿波の庄といふ所に、俊乗上人の旧跡有。護峰山新大仏寺とかや云、名ばかりは千歳の形見となりて、伽藍は破れて礎を残し、坊舎は絶えて田畑と名の替り、丈六の尊像は苔の緑に埋て、御ぐしのみ現前とおがまれさせ給ふに、聖人の御影はいまだ全おはしまし侍るぞ、其代の名残うたがふ所なく、泪こぼるゝ計也。石の連(蓮)台・獅子の座などは、蓬葎の上に堆ク、双林の枯たる跡も、まのあたりにこそ覺えられけれ。
丈六に かげろふ高し 石の上
(じょうろくに かげろうたかし いしのうえ)
さまざまの こと思ひ出す 櫻哉
(さまざまのこと おもいだす さくらかな)
伊勢山田
何の木の 花とはしらず 匂哉
(なにのきの はなとはしらず においかな)
裸には まだ衣更着の 嵐哉
(はだかには まだきさらぎの あらしかな)
伊勢.
此山の かなしさ告よ 野老掘
(このやまの かなしさつげよ ところほり)
梅の木に 猶やどり木や 梅の花
(うめのきに なおやどりぎや うめのはな)
草庵會
神垣のうちに梅一木もなし。いかに故有事にやと、神司などに尋ね侍ば、只何とはなし、を のづから梅一もともなくて、子良の館のうしろに一もと侍るよしをかたりつたふ
御子良子の 一もとゆかし 梅の花
(おこらごの いっぽんゆかし うめのはな)
神垣や 思ひもかけず ねはんぞう
(かみがきや おもいもかけず ねはんぞう)
吉野へ.
彌生半過る程、そヾろにうき立心の花の、我を道引枝折となりて、よしのゝ花におもひ立んとするに、かのいらご崎にてちぎり置し人の、いせにて出むかひ、ともに旅寐のあはれをも見且は我為に童子となりて、道の便リにもならんと、自万菊丸と名をいふ。まことにわらべらしき名のさま、いと興有。いでや門出のたはぶれ事せんと、笠のうちに落書ス。
乾坤無住同行二人
よし野にて 櫻見せふぞ 檜の木笠
(よしのにて さくらみしょうぞ ひのきがさ)
よし野にて われも見せうぞ 檜の木笠 万菊丸
(よしのにて われもみしょうぞ ひのきがさ)
旅の具多きは道ざはりなりと、物皆払捨たれども、夜の料にと、かみこ壱つ、合羽やうの物、硯、筆、かみ、薬等、昼餉なんど物に包て、後に背負たれば、いとヾすねよはく、力なき身の跡ざまにひかふるやうにて、道猶すゝまず、たヾ物うき事のみ多し。
草臥て 宿かる比や 藤の花
(くたぶれて やどかるころや ふじのはな)
春の夜や 籠リ人ゆかし 堂の隅
(はるのよや こもりどゆかし どうのすみ)
足駄はく 僧も見えたり 花の雨 万菊
(あしだはく そうもみえたり はなのあめ)
猶見たし 花に明行 神の顔
(なおみたし はなにあけゆく かみのかお)
臍峠 多武峠より龍門へ越道也
雲雀より 空にやすらふ 峠哉
(ひばりより そらにやすろう とうげかな)
龍門
龍門の 花や上戸の 土産にせん
(りゅうもんの はなやじょうごの つとにせん)
酒のみに 語らんか ゝる 瀧の花
(さけのみに かたらんかかる たきのはな)
西河
ほろほろと 山吹ちるか 瀧の音
(ほろほろと やまぶきちるか たきのおと)
蜻鳴瀧布留の瀧は布留の宮より二十五丁山の奥也。
津の国幾田の川上に有 大和
布引の瀧 箕面の瀧 勝尾寺へ越る道に有
桜
櫻狩り きどくや日々に 五里六里
(さくらがり きどくやひびに ごりろくり)
日は花に 暮てさびしや あすならふ
(ひははなに くれてさびしや あすなろう)
扇にて 酒くむかげや ちる櫻
(おおぎにて さけくむかげや ちるさくら)
苔清水
春雨の こしたにつたふ 清水哉
(はるさめの こしたにつたう しみずかな)
旅の賦.
跪(踵 )はやぶれて西行にひとしく、天龍の渡しをおもひ、馬をかる時はいきまきし聖の事心にうかぶ。山野海濱の美景に造化の功を見、あるは無依の道者の跡をしたひ、風情の人の實をうかがふ。猶栖をさりて器物のねがひなし。空手なれば途中の 愁もなし。
大和路.
一つぬいで 後に負ぬ 衣がへ
(ひとつぬいで うしろにおいぬ ころもがえ)
吉野出て 布子賣たし 衣がへ 万菊
(よしのいでて ぬのこうりたし ころもがえ)
灌佛の日は、奈良にて爰かしこ詣侍るに、鹿の子を産を見て、此日におゐてをかしければ、
灌仏の 日に生れあふ 鹿の子哉
(かんぶつのひに うまれあう かのこかな)
招提寺鑑真和尚来朝の時*、船中七十餘度の難をしのぎたまひ御目のうち塩風吹入て、終に御目盲させ給ふ尊像を拝して、
若葉して 御めの雫 ぬぐはヾや
(わかばして おんめのしずく ぬぐわばや)
旧友に奈良にてわかる。
鹿の角 先一節の わかれかな
(しかのつの まずひとふしの わかれかな)
大坂にて、ある人のもとにて
杜若 語るも旅の ひとつ哉
(かきつばた かたるもたびの ひとつかな)
月はあれど 留守のやう也 須磨の夏
(つきはあれど るすのようなり すまのなつ)
月見ても 物たらはずや 須磨の夏
(つきみても ものたらわずや すまのなつ)
卯月中比の空も朧に殘りて、はかなき みじか夜の月もいとヾ艶なるに、山はわか葉にくろみかゝりて、ほとゝぎす鳴出づべきしのゝめも、海のかたよりしらみそめたるに、上野とおぼしき所は、麦の穂浪あからみあひて、漁人の軒ちかき芥子*の花のたえだえに見渡さる。
海士の顔 先見らるゝや けしの花
東須磨・西須磨・濱須磨と三所にわかれて、あながちに何わざするとも みえず。「藻塩たれつゝ」など歌にもきこへ侍るも、いまはかゝるわざするなども見えず。きすごといふうをゝ網して、眞砂の上にほしちらしけるを、からすの飛来りてつかみ去ル。是をにくみて弓をもてをどすぞ、海士のわざとも見えず。
須磨のあまの 矢先に鳴か 郭公
(すまのあまの やさきになくか ほととぎす)
ほとゝぎす 消え行く方や 嶋一ツ
(ほととぎす きえゆくかたや しまひとつ)
須磨寺や ふかぬ笛きく 木下やみ
(すまでらや ふかぬふえきく こしたやみ)
明石夜泊
蛸壺や はかなき夢を 夏の月
(たこつぼや はかなきゆめを なつのつき)
かゝる所の穐なりけりとかや。此浦の實は、秋をむねとするなるべし。かなしさ、さびしさいはむかたなく、秋なりせば、いさゝか心のはしをもいひ出べき物をと思ふぞ、我心匠の拙なきをしらぬに似たり。淡路嶋手にとるやうに見えて、すま・あかしの海右左にわかる。呉楚東南の詠もかゝる所にや。物しれる人の見侍らば、さまざまの境にもおもひなぞらふるべし。 又後の方に山を隔てゝ、田井の畑といふ所、松風・村雨の ふるさとゝいへり。尾上つヾき、丹波路へかよふ道あり。鉢伏のぞき・逆落など、おそろしき名のみ殘て、鐘懸松より見下に、一ノ谷内裏やしき、めの下に見ゆ。其代のみだれ、其時のさはぎ、さながら心にうかび、俤につどひて、二位のあま君、皇子を抱奉り、女院の御裳に御足もたれ、船やかたにまろび入らせ給ふ御有さま、内侍・局・女嬬・曹子のたぐひ、さまざまの御調度もてあつかひ、琵琶・琴なんど、しとね・ふとんにくるみて船中に投入、供御はこぼれて、うろくづの餌となり、櫛笥はみだれて、あまの捨草となりつゝ、千歳のかなしび此浦にとヾまり、素波の音にさへ愁多く 侍るぞや。
笈の小文 風羅坊 芭蕉
序章
朗読 http://liveblink11000.livedoor.blog/1.mp3
百骸九竅の中に物有、かりに名付て風羅坊といふ。誠にうすものゝのかぜに破れやすからん事をいふにやあらむ。かれ狂句を好こと久し。 終に生涯のはかりごとゝなす。
ある時は倦で放擲せん事をおもひ、ある時はすゝむで人にかたむ事をほこり、是非胸中に たゝかふて、是が為に身安からず。 しばらく身を立むことをねがへども、これが為にさへられ、暫ク學で愚を曉ン事をおもへども、是が為に破られ、つひに無能無藝にして只此一筋 に繋がる。
西行の和歌における、宋祇の連歌における、雪舟の繪における、利休の茶における、其貫 道する物は一なり。しかも風雅におけるもの、造化にしたがひて四時*を友とす。見る處花にあらずといふ事なし。 おもふ所月にあらずといふ事なし。像花にあらざる時は夷狄にひとし。心花にあらざる時は鳥獣に類ス。 夷狄を出、鳥獣を離れて、造化にしたがひ、造化にかへれとなり。
旅立ち
神無月の初、空定めなきけしき、身は風葉の行末なき心地して、
旅人と 我名よばれん 初しぐれ
(たびびとと わがなよばれん はつしぐれ)
又山茶花を宿々にして
(またさざんかをやどやどにして)
岩城の住、長太郎と云もの、此脇を付て其角亭におゐて関送リせんともてなす。
時は冬 よしのをこめん 旅のつと
(ときはふゆ よしのをこめん たびのつと)
(ときはふゆ よしのをこめん たびのつと)
この句は、露沾公より下し給はらせ侍りけるを、はなむけの初として、旧友、親疎、門人等、あるは詩歌文章をもて訪ひ、或は草鞋の料を包て志を見す。かの三月の糧を集に力を入ず。紙布・綿小などいふ もの帽子したうづやうのもの、心々に送りつどひて、霜雪の寒苦をいとふに心なし。あるは小船をうかべ、別墅にまうけし、草庵に酒肴携来たりて行衛を祝し、名残をおしみなどするこそ、ゆへある人の首途 するにも似たりと、いと物めかしく覺えられけれ。
旅の日記
抑、道の日記といふものは、紀氏・長明・阿佛の尼の、文をふるひ情を盡してより、餘は皆 俤似かよひて、其糟粕を改る事あたはず。まして浅智短才の筆に及べくもあらず。其日は雨 降、昼より晴て、そこに松有、かしこに何と云川流れたりなどいふ事、たれたれもいふべく覺 侍れども、黄哥(奇)蘇新のたぐひにあらずば云事なかれ。されども其所そのところの風景心に残り、山館・野亭のくるしき愁も、且ははなしの種となり、風雲の便りともおも ひなして、わすれぬ所々跡や先やと書集侍るぞ、猶酔ル者の猛語にひとしく、いねる人の 讒言す るたぐひに見なして、人又妄聽せよ。
鳴海
星崎の 闇を見よとや 啼千鳥
(ほしざきの やみをみよとや なくちどり)
飛鳥井雅章公の此宿にとまらせ給ひて、「都も遠くなるみがたはるけき海を中にへだてゝ」 と詠じ給ひけるを、自かゝせたまひて、たまはりけるよしをかたるに、
京までは まだ半空や 雪の雲
(きょうまでは まだなかぞらや ゆきのくも)
三河の国保美~伊良古崎
三川の國保美といふ處に、杜國がしのびて有けるをとぶらはむと、まづ越人に消息して、鳴 海より跡ざまに二十五里尋かへりて、其夜吉田に泊る。
寒けれど 二人寐る夜ぞ 頼もしき
(さむけれど ふたりねるよぞ たのもしき)
あまつ縄手、田の中に細道ありて、海より吹上る風いと寒き所也。
冬の日や 馬上に凍る 影法師
(ふゆのひや ばじょうにこおる かげぼうし)
保美村より伊良古崎へ壱里計も有べし。三河の國の地つヾきにて、伊勢とは海へだてたる所なれども、いかなる故にか、万葉集には伊勢の名所の内に撰入れられたり。此渕(州)崎にて碁石を拾ふ。世にいらご白といふとかや。骨山と云は鷹を打處なり。南の海のはてにて、鷹のはじめて渡る所といへり。い らご鷹など歌*にもよめりけりとおもへば、猶あはれなる折ふし
鷹一つ 見付てうれし いらご崎
(たかひとつ みつけてうれし いらござき)
熱田御修覆
磨なをす 鏡も清し 雪の花
(とぎなおす かがみもきよし ゆきのはな)
磨なをす 鏡も清し 雪の花
(とぎなおす かがみもきよし ゆきのはな)
蓬左の人々にむかひとられて、しばらく休息する程、
箱根こす 人も有らし 今朝の雪
(はこねこす ひともあるらし けさのゆき)
有人の會
ためつけて 雪見にまかる かみこ哉
(ためつけて ゆきみにまかる かみこかな)
いざ行む 雪見にころぶ 所まで
(いざゆかん ゆきみにころぶ ところまで)
ある人興行
香を探る 梅に蔵見る 軒端哉
(かをさぐる うめにくらみる のきばかな)
此間、美濃・大垣・岐阜のすきものとぶらひ来りて、歌仙、あるは一折など度々に及。 師走十日餘、名ごやを出て、旧里に入んとす。
旅寝して みしやうき世の 煤はらひ
(たびねして みしやうきよの すすはらい)
「桑名より食はで来ぬれば」と云日永の里*より、馬かりて杖つき坂上るほど、荷鞍うちか へりて馬より落ぬ。
歩行ならば 杖つき坂を 落馬哉
(かちならば つえつきさかを らくばかな)
と、物うさのあまり云出侍れ共、終に季のことばいらず。
旧里や 臍の緒に泣く としの暮
(ふるさとや ほぞのおになく としのくれ)
宵のとし、空の名残おしまむと、酒のみ夜ふかして、元日寝わすれたれば
二日にも ぬかりはせじな 花の春
(はつかにもぬかりはせじなはなのはる)
初春
春たちて まだ九日の 野山哉
(はるたちて まだここのかの のやまかな)
枯芝や やゝかげろふの 一二寸
(かれしばや ややかげろうの いちにすん)
伊賀の國阿波の庄といふ所に、俊乗上人の旧跡有。護峰山新大仏寺とかや云、名ばかりは千歳の形見となりて、伽藍は破れて礎を残し、坊舎は絶えて田畑と名の替り、丈六の尊像は苔の緑に埋て、御ぐしのみ現前とおがまれさせ給ふに、聖人の御影はいまだ全おはしまし侍るぞ、其代の名残うたがふ所なく、泪こぼるゝ計也。石の連(蓮)台・獅子の座などは、蓬葎の上に堆ク、双林の枯たる跡も、まのあたりにこそ覺えられけれ。
丈六に かげろふ高し 石の上
(じょうろくに かげろうたかし いしのうえ)
さまざまの こと思ひ出す 櫻哉
(さまざまのこと おもいだす さくらかな)
伊勢山田
何の木の 花とはしらず 匂哉
(なにのきの はなとはしらず においかな)
裸には まだ衣更着の 嵐哉
(はだかには まだきさらぎの あらしかな)
伊勢.
菩提山
此山の かなしさ告よ 野老掘
(このやまの かなしさつげよ ところほり)
龍尚舎
物の名を 先づとふ芦の わか葉哉
(もののなを まずとうあしの わかばかな)
(もののなを まずとうあしの わかばかな)
梅の木に 猶やどり木や 梅の花
(うめのきに なおやどりぎや うめのはな)
草庵會
いも植て 門は葎の わか葉哉
(いもうえて かどはむぐらの わかばかな)
(いもうえて かどはむぐらの わかばかな)
神垣のうちに梅一木もなし。いかに故有事にやと、神司などに尋ね侍ば、只何とはなし、を のづから梅一もともなくて、子良の館のうしろに一もと侍るよしをかたりつたふ
御子良子の 一もとゆかし 梅の花
(おこらごの いっぽんゆかし うめのはな)
神垣や 思ひもかけず ねはんぞう
(かみがきや おもいもかけず ねはんぞう)
吉野へ.
彌生半過る程、そヾろにうき立心の花の、我を道引枝折となりて、よしのゝ花におもひ立んとするに、かのいらご崎にてちぎり置し人の、いせにて出むかひ、ともに旅寐のあはれをも見且は我為に童子となりて、道の便リにもならんと、自万菊丸と名をいふ。まことにわらべらしき名のさま、いと興有。いでや門出のたはぶれ事せんと、笠のうちに落書ス。
乾坤無住同行二人
よし野にて 櫻見せふぞ 檜の木笠
(よしのにて さくらみしょうぞ ひのきがさ)
よし野にて われも見せうぞ 檜の木笠 万菊丸
(よしのにて われもみしょうぞ ひのきがさ)
旅の具多きは道ざはりなりと、物皆払捨たれども、夜の料にと、かみこ壱つ、合羽やうの物、硯、筆、かみ、薬等、昼餉なんど物に包て、後に背負たれば、いとヾすねよはく、力なき身の跡ざまにひかふるやうにて、道猶すゝまず、たヾ物うき事のみ多し。
草臥て 宿かる比や 藤の花
(くたぶれて やどかるころや ふじのはな)
初瀬
春の夜や 籠リ人ゆかし 堂の隅
(はるのよや こもりどゆかし どうのすみ)
足駄はく 僧も見えたり 花の雨 万菊
(あしだはく そうもみえたり はなのあめ)
葛城山
猶見たし 花に明行 神の顔
(なおみたし はなにあけゆく かみのかお)
臍峠 多武峠より龍門へ越道也
雲雀より 空にやすらふ 峠哉
(ひばりより そらにやすろう とうげかな)
龍門
龍門の 花や上戸の 土産にせん
(りゅうもんの はなやじょうごの つとにせん)
酒のみに 語らんか ゝる 瀧の花
(さけのみに かたらんかかる たきのはな)
西河
ほろほろと 山吹ちるか 瀧の音
(ほろほろと やまぶきちるか たきのおと)
蜻鳴瀧布留の瀧は布留の宮より二十五丁山の奥也。
津の国幾田の川上に有 大和
布引の瀧 箕面の瀧 勝尾寺へ越る道に有
桜
櫻狩り きどくや日々に 五里六里
(さくらがり きどくやひびに ごりろくり)
日は花に 暮てさびしや あすならふ
(ひははなに くれてさびしや あすなろう)
扇にて 酒くむかげや ちる櫻
(おおぎにて さけくむかげや ちるさくら)
苔清水
春雨の こしたにつたふ 清水哉
(はるさめの こしたにつたう しみずかな)
吉野~高野~和歌. 朗読 http://liveblink11000.livedoor.blog/9.mp3 よしのゝ花に三日とヾまりて、曙 、黄昏のけしきにむかひ、有明の月の哀なるさまなど、心に せまり胸にみちて、あるは摂章(政 )公のながめ*にうばゝれ、西行の枝折*にまよひ、かの 貞室が是はこれはと打なぐりたるに、われいはん言葉もなくて、いたづらに口をとぢたる、い と口をし。おもひ立たる風流、いかめしく侍れども、爰に至りて無興の 事なり。 高野 ちゝはゝの しきりに恋し 雉の聲 (ちちははの しきりにこいし きじのこえ) ちる花に たぶさはづかし 奥の院 万菊 (ちるはなに たぶさはずかし おくのいん) 和歌 行春に わかの浦にて 追付たり (ゆくはるに わかのうらにて おいつきたり) |
旅の賦.
跪(踵 )はやぶれて西行にひとしく、天龍の渡しをおもひ、馬をかる時はいきまきし聖の事心にうかぶ。山野海濱の美景に造化の功を見、あるは無依の道者の跡をしたひ、風情の人の實をうかがふ。猶栖をさりて器物のねがひなし。空手なれば途中の 愁もなし。
寛歩駕にかへ、晩食肉より甘し*。とまるべき道にかぎりなく、立つべき朝に時なし。ただ一日のねがひ二つのみ。こよひ能宿からん、草鞋のわが足によろしきを求めんと斗は、いさゝかのおもひなり。時々気を轉じ、日々に情をあらたむ。もしわづかに風雅ある人に出合たる、悦かぎりなし。日比は古めかしく、かたくなゝりと悪み捨たる程の人も、邊土の道づれに かたりあひ、はにふむぐらのうちにて見出したるなど、瓦石のうちに玉を拾ひ、泥中に金を得たる心地して、物にも書付、人にもかたらんとおもふぞ、又此旅のひとつなりかし。
大和路.
衣更
一つぬいで 後に負ぬ 衣がへ
(ひとつぬいで うしろにおいぬ ころもがえ)
吉野出て 布子賣たし 衣がへ 万菊
(よしのいでて ぬのこうりたし ころもがえ)
灌佛の日は、奈良にて爰かしこ詣侍るに、鹿の子を産を見て、此日におゐてをかしければ、
灌仏の 日に生れあふ 鹿の子哉
(かんぶつのひに うまれあう かのこかな)
招提寺鑑真和尚来朝の時*、船中七十餘度の難をしのぎたまひ御目のうち塩風吹入て、終に御目盲させ給ふ尊像を拝して、
若葉して 御めの雫 ぬぐはヾや
(わかばして おんめのしずく ぬぐわばや)
旧友に奈良にてわかる。
鹿の角 先一節の わかれかな
(しかのつの まずひとふしの わかれかな)
大坂にて、ある人のもとにて
杜若 語るも旅の ひとつ哉
(かきつばた かたるもたびの ひとつかな)
月はあれど 留守のやう也 須磨の夏
(つきはあれど るすのようなり すまのなつ)
月見ても 物たらはずや 須磨の夏
(つきみても ものたらわずや すまのなつ)
卯月中比の空も朧に殘りて、はかなき みじか夜の月もいとヾ艶なるに、山はわか葉にくろみかゝりて、ほとゝぎす鳴出づべきしのゝめも、海のかたよりしらみそめたるに、上野とおぼしき所は、麦の穂浪あからみあひて、漁人の軒ちかき芥子*の花のたえだえに見渡さる。
海士の顔 先見らるゝや けしの花
(あまのかお まずみらるるや けしのはな)
東須磨・西須磨・濱須磨と三所にわかれて、あながちに何わざするとも みえず。「藻塩たれつゝ」など歌にもきこへ侍るも、いまはかゝるわざするなども見えず。きすごといふうをゝ網して、眞砂の上にほしちらしけるを、からすの飛来りてつかみ去ル。是をにくみて弓をもてをどすぞ、海士のわざとも見えず。
若古戦場の名殘をとヾめて、かかる事をなすにやと、いとど罪ふかく、猶むかしの戀しきまゝに、てつかひが峯にのぼらんとする。導きする子のくるしがりて、とかくいひまぎらはすを、さまざまにすかして、「麓の茶店にて物をくらはすべき」など 云て、わりなき躰に見えたり。かれは十六と云けん里の童子よりは、四つばかりもをとうとなるべきを、数百丈の先達として、羊腸 險岨の岩根をはひのぼれば、すべり落ぬべき事あまたゝびなりけるを、つゝじ・根ざゝにとりつき、息をきらし、汗をひたして、漸雲門に入こそ、心もとなき導師のちからなりけらし。
須磨のあまの 矢先に鳴か 郭公
(すまのあまの やさきになくか ほととぎす)
ほとゝぎす 消え行く方や 嶋一ツ
(ほととぎす きえゆくかたや しまひとつ)
須磨寺や ふかぬ笛きく 木下やみ
(すまでらや ふかぬふえきく こしたやみ)
明石夜泊
蛸壺や はかなき夢を 夏の月
(たこつぼや はかなきゆめを なつのつき)
かゝる所の穐なりけりとかや。此浦の實は、秋をむねとするなるべし。かなしさ、さびしさいはむかたなく、秋なりせば、いさゝか心のはしをもいひ出べき物をと思ふぞ、我心匠の拙なきをしらぬに似たり。淡路嶋手にとるやうに見えて、すま・あかしの海右左にわかる。呉楚東南の詠もかゝる所にや。物しれる人の見侍らば、さまざまの境にもおもひなぞらふるべし。 又後の方に山を隔てゝ、田井の畑といふ所、松風・村雨の ふるさとゝいへり。尾上つヾき、丹波路へかよふ道あり。鉢伏のぞき・逆落など、おそろしき名のみ殘て、鐘懸松より見下に、一ノ谷内裏やしき、めの下に見ゆ。其代のみだれ、其時のさはぎ、さながら心にうかび、俤につどひて、二位のあま君、皇子を抱奉り、女院の御裳に御足もたれ、船やかたにまろび入らせ給ふ御有さま、内侍・局・女嬬・曹子のたぐひ、さまざまの御調度もてあつかひ、琵琶・琴なんど、しとね・ふとんにくるみて船中に投入、供御はこぼれて、うろくづの餌となり、櫛笥はみだれて、あまの捨草となりつゝ、千歳のかなしび此浦にとヾまり、素波の音にさへ愁多く 侍るぞや。
江守孝三(Emori Kozo)
2019年07月09日19:35笈の小文(全文)朗読
笈の小文* 朗読との併用お薦めします-好評- (おいのこぶみ)
(笈の小文-朗読)
笈の小文01-序章.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/1.mp3
笈の小文02-旅立ち.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/2.mp3
笈の小文03-旅の日記.http://liveblink11000.livedoor.blog/3.mp3
笈の小文04-鳴海.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/4.mp3
笈の小文05-三河の国保美~伊良古崎.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/5.mp3
笈の小文06-初春~新大http://liveblink11000.livedoor.blog/7.mp3
仏参詣記.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/6.mp3
笈の小文02-旅立ち.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/2.mp3
笈の小文03-旅の日記.http://liveblink11000.livedoor.blog/3.mp3
笈の小文04-鳴海.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/4.mp3
笈の小文05-三河の国保美~伊良古崎.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/5.mp3
笈の小文06-初春~新大http://liveblink11000.livedoor.blog/7.mp3
仏参詣記.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/6.mp3
笈の小文7-伊勢.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/7.mp3
笈の小文8-吉野へ.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/8.mp3
笈の小文9-吉野~高野~和歌.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/9.mp3
笈の小文10-旅の賦.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/10.mp3
笈の小文11-大和路.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/11.mp3
笈の小文12-明石.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/12.mp3
笈の小文8-吉野へ.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/8.mp3
笈の小文9-吉野~高野~和歌.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/9.mp3
笈の小文10-旅の賦.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/10.mp3
笈の小文11-大和路.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/11.mp3
笈の小文12-明石.mp3 http://liveblink11000.livedoor.blog/12.mp3
引用
http://hosomichi.roudokus.com/Entry/119/
笈の小文 *拡大可* 朗読との併用お薦めします-好評-
笈の小文
2019年07月09日19:34笈の小文 (序)
笈の小文(架蔵本)松尾芭蕉 笈の小文(おいのこぶみ) 1~40
笈の小文(おいのこぶみ)
引用文献 https://koten.kaisetsuvoice.com/Kobumi/
笈の小文(おいのこぶみ) 1~40
笈の小文(おいのこぶみ)
(貞亨4年10月25日~貞亨5年4月23日)(芭蕉44、5歳)
『笈の小文』は、貞亨4年10月、伊賀への4度目の帰郷に際して創作された作品を集めて一巻としたものであるが、『奥の細道』のように芭蕉自身が書いた旅行記ではない。これは、その後芭蕉自身が書いた真蹟短冊や書簡などをもとに、芭蕉死後大津の門人川井乙州によって編集されて成ったものである。しかし、この集はまた実によくできていて、『奥の細道』にも十分に匹敵する文芸作品となっている。これは、集内の句を別にすれば芭蕉が『奥の細道』以後も、詞書などの句文等に推考しておいたためである。
この旅は、亡父三十三回忌の法要に参列するためであったが、それ以上に売れっ子芭蕉にとって名古屋・大垣などの門人の招請をもだしがたく、彼らの要求に従って行った面が多分にある。それだけに自信と希望に満ちた旅でもあった。「旅人とわが名呼ばれん初しぐれ」の気分は、『野ざらし紀行』の「野ざらしを心に風のしむ身かな」のそれとは雲泥の差であった 。
この旅そのものは、貞亨4年10月25日に江戸深川を出発し、貞亨5年8月末に江戸に戻るまでの1年半に及ぶ長期のものであった。 (ただし、旅の最後木曽街道から北国街道までの間は『更科紀行』と呼ばれている。これも、乙州の編集の結果である。)
なお、本集には、『笈の小文』の他さまざまな呼称がつけられている。 『大和紀行』・『卯辰紀行』・『芳野紀行』・『大和後の行記』・『須磨紀行』・『庚午紀行』(支考編)など多数にのぼる。
------------------------------------------------------
1序文 2其角亭餞別会 3露沾亭餞別会 4旅の譜 5鳴海 6豊橋 7渥美半島 8伊良湖崎 9熱田神宮 10蓬左 11雪見 12歌仙 13 伊賀上野 14新春 15新大仏寺 16伊勢山田 17菩提山 18龍尚舎 19網代民部雪堂 20草庵の会 21伊勢神宮 22吉野へ 23道中 24初瀬 25葛城山 26多武峰 27龍門 28西河 29桜 30苔清水 31高野山 32和歌の浦 33紀三井寺 34四月朔日 35灌仏会 36唐招提寺 37別れ 38大坂 29須磨 40明石(大団円)
引用文献 https://koten.kaisetsuvoice.com/Kobumi/
2019年07月09日19:33◎笈の小文(前篇)
笈の小文(架蔵本)松尾芭蕉 笈の小文(序)
(序) 朗読との併用をお薦めします-好評-
2其角亭餞別会 3露沾亭餞別会 4旅の譜 5鳴海 6豊橋 7渥美半島 8伊良湖崎
14新春 15新大仏寺 16伊勢山田 17菩提山 18龍尚舎 19網代民部雪堂 20草庵の会 |
21伊勢神宮 22吉野へ 23道中 24初瀬 25葛城山 26多武峰 27龍門 28西河 29桜 30苔清水 |
2019年07月09日19:32◎笈の小文(後編)
21伊勢神宮 22吉野へ 23道中 24初瀬 25葛城山 26多武峰 27龍門 28西河 29桜 30苔清水
31高野山 32和歌の浦 33紀三井寺 34四月朔日 35灌仏会 36唐招提寺 37別れ 38大坂
39(須磨) 40 (明石夜泊)
2019年07月09日19:30🔶全篇詳細解読🔶
引用文献 https://koten.kaisetsuvoice.com/Kobumi/
笈の小文 全篇詳細解読
貞享4年(1687年)(『おくのほそ道』の旅の2年前)、芭蕉は深川を出発し、伊良湖崎、伊勢、故郷の伊賀上野を経て大和、吉野、須磨、明石へと旅をします。
『笈の小文』はこの旅のことを書いた紀行文です。芭蕉死後の宝永6年(1709年)に大津の門人河井乙州が『笈の小文』の書名で出版して世に知られました。
未完成と思われる部分も多く荒削りな作品ですが、どのような過程を経て芭蕉が『おくのほそ道』へ至ったかを知る上で興味深い作品です。
特に最終章「須磨」は源平の古戦場跡を見渡す芭蕉の興奮が活き活きと描き出され、衣をはためかす潮風までも伝わってきそうです。当サイトは松尾芭蕉作『笈の小文』を全章詳細に解読していきます。すべての章・すべての句の原文・訳・詳細な語句解釈に加え、主要な箇所は朗読音声つきですので、文字と声によって松尾芭蕉『笈の小文』の世界をより豊かに、立体的に感じていただけます。
松尾芭蕉や『おくのほそ道』のファンの方、またご自分で俳句や短歌を作られる方へもおすすめです。
目次
『笈の小文』旅程 其一
『笈の小文』旅程 其ニ
『笈の小文』旅の概略 其一
『笈の小文』旅の概略 其ニ
2019年07月09日19:30🔶1.百骸九窮の中🔶
2019年07月09日19:282.云事なし思ふ
2019年07月09日19:273.文章をして訪ひ
2019年07月09日19:264.に何と云川なか
2019年07月09日19:255.給ひてたまはり
2019年07月09日19:246.此いらこ崎にて
2019年07月09日19:247.成人興行
2019年07月09日19:228.夜深ふして元旦
2019年07月09日19:199.双林お枯たる跡
2019年07月09日19:1910.いも植て門は
2019年07月09日19:1811.興ありいてや首
2019年07月09日19:1712.足駄はく僧も見
2019年07月09日19:1613.山の奥なり津
2019年07月09日19:1514.我いわん詞もな
2019年07月09日19:1415.したひ風雅の
2019年07月09日19:1316.更衣 一ツ脱て
2019年07月09日19:1217.杜若かたるも
2019年07月09日19:1118.も今はか々る
2019年07月09日19:1019.へき事あまた
2019年07月09日19:0920.詠めもか々る
2019年07月09日19:0821.共御はこほれ
2019年07月09日19:0822.うちわたす外
2019年07月09日19:0723.村雨に市の仮
2019年07月09日18:5924.宿かりて頃日
2019年07月09日18:57🔸🔸
2019年07月09日18:57表紙 扉 裏表紙
2019年07月09日18:57引用文献
引用文献
1.芭蕉自筆 奥の細道 岩波書店(1997) 上野洋三、櫻井武次郎 2.芭蕉自筆 「奥の細道」の顛末 PHP研究所(1997) 3.芭蕉自筆 「奥の細道」の謎 二見書房(1997) 上野洋三 4.奥の細道 朗読 http://hosomichi.roudokus.com |
2019年07月09日18:56古典の日絵巻[第一巻:奥の細道
古典の日絵巻[第一巻:奥の細道]
「古典の日」から、とっておきの情報やこぼれ話などお届けします。
古典の日推進委員会の古典文化推進キャンペーン活動が、全日本広告連盟の第4回「全広連鈴木三郎助大賞」を受賞しました!
「古典の日推進フォーラム」「古典の日記念朗読コンテスト」「街かど古典カフェ」「歴史ウォーク」などのイベントや全25回シリーズで京都新聞に掲載した、古典の日特集「奥の細道」(解説文:芳賀徹氏)の完成度の高い紙面と、古典に親しむ機会を広く周知させたことが、高く評価されました。
この受賞を記念いたしまして、京都新聞に掲載されました記事を順次、みなさまにお届けいたします。
「古典の日推進フォーラム」「古典の日記念朗読コンテスト」「街かど古典カフェ」「歴史ウォーク」などのイベントや全25回シリーズで京都新聞に掲載した、古典の日特集「奥の細道」(解説文:芳賀徹氏)の完成度の高い紙面と、古典に親しむ機会を広く周知させたことが、高く評価されました。
この受賞を記念いたしまして、京都新聞に掲載されました記事を順次、みなさまにお届けいたします。
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2019年07月09日18:54野ざらし紀行
野ざらし紀行
野ざらし紀行
序文(朗読31.mp3)、 伊勢往路(朗読32.mp3)、 後醍醐陵(朗読33.mp3)、 二月堂お水取り(朗読34.mp3)、 訃報(朗読35.pm3)
(貞亨元年8月~貞亨2年4月)
『野ざらし紀行』の旅は、貞享1年8月江戸深川出発から、翌年4月江戸に戻るまでの往路東海道、復路中山道・甲州街道経由江戸帰着までの2千キロの大旅行であった。その中には、先年身罷った母の墓参も含まれてはいたが、俳人芭蕉にとってもっともっと大きな心中期すものがある旅であった。 芭蕉は、延宝9年、江戸の繁華街日本橋から、未だ辺地であった深川に隠棲し、途中甲斐の谷村への疎開などもあったが、総じて深川で詩人としての基礎体力を養成し、この頃までにすでに高い新規性をも蓄積していた。それが、後世「蕉風」という名で称される芭蕉俳諧の源泉であった。その成果を問う旅が、この「野ざらし」なのである。それゆえに、出発に当たっては相当に高くテンションを上げていたのであって、それが冒頭の句「野ざらしを心に風のしむ身哉」に結実しているのであろう。 しかし、その成果は、すぐに現れた。名古屋蕉門の創設とその果実として『冬の日』が編纂されるという想定外の成果が出現したことである。その後は、もはや芭蕉の行くところ歓迎の声一色。蕉風確立の大成功の旅であった。 芭蕉真蹟本として、「藤田本」と「天理本」があるが、ここは前者による。なお、『野ざらし・・』の板本は死後元禄11年に『濁子本』として出版されたものが最初で、芭蕉はこれを知らない。 『野ざらし紀行』は、芭蕉の本格的文芸作品だが、命名は自身ではない。他に『甲子吟行』・『芭蕉翁道乃紀』などの呼称も用いられている。。
序文 (朗読31.mp3)
千里に旅立て、路糧をつゝまず、三更月下無何に入る*と 云けむ、むかしの人の杖にすがりて、貞亨甲子*秋八月江上の破屋をいづる程、風の聲そヾろ寒氣也。
野ざらしを心に風のしむ身哉
(のざらしを こころにかぜの しむみかな)
秋十とせ却て江戸を指古郷
(あきととせ かえってえどを さすこきょう)
箱根越え
関こゆる日は、雨降て、山皆雲にかくれたり。
雰しぐれ富士をみぬ日ぞ 面白き
(きりしぐれ ふじをみぬひぞ おもしろき)
何某ちり*と 云けるは、此たびみちのたすけとなりて、萬いたはり心を盡し侍る。常に莫逆の交ふかく*、朋友信有哉此人。
深川や芭蕉を富士に預行 ちり
(ふかがわや ばしょうをふじに あずけゆく)
富士川の捨て子
富士川*のほとりを行に、三つ 計なる捨子の、哀氣に泣有。この川の早瀬にかけてうき世の波をしのぐにたえず。露計の命待まと、捨置けむ、小萩*がもとの秋の風、 こよひやちるらん、あすやしほれんと、袂より喰物なげてとをるに、
猿を聞人捨子に秋の風いかに
(さるをきくひと すてごにあきの かぜいかに)
いかにぞや、汝ちゝに悪まれたる欤、母にうとまれたるか*。 ちゝは汝を悪にあらじ、母は汝をうとむにあらじ。唯これ天にして、汝が性のつたなき
大井川
大井川越る日*は、終日雨降ければ、
秋の日の雨江戸に指おらん大井川 ちり
(あきのひのあめ えどにゆびおらん おおいがわ)
馬上吟
道のべの木槿は馬にくはれけり
(みちのべの むくげはうまに くわれけり)
小夜の中山
廿日餘の月かすかに見えて、山の根際いとくらきに、馬上に鞭をたれて、数里いまだ鶏鳴ならず。杜牧が早行の残夢*、小夜の中山*に至りて忽驚く*。
馬に寝て残夢月遠し茶のけぶり
(うまにねて ざんむつきとおし ちゃのけぶり)
伊勢往路 (朗読32.mp3)
松葉屋風瀑*が伊勢に 有けるを尋音信て*、十日計*足をとヾむ。
外宮
腰間に寸鐵をおびず。襟に一嚢をかけて、手に十八の珠を携ふ*。僧に似て塵有。俗に ゝて髪なし*。我僧にあらずといへども、浮屠の属にたぐへて*、神前に入事をゆるさず。 暮て外宮に詣侍りけるに、一ノ華表*の陰ほのくらく、御燈處ゝに見えて、また上もなき峯の松風*、身にしむ計、ふかき心を起して
みそか月なし千とせの杉を抱あらし
(みそかつきなし ちとせのすぎを だくあらし)
西行谷
西行谷*の麓に流あり。をんなどもの芋をあらふを見るに、
芋洗ふ女西行ならば歌よまむ
(いもあらうおんな さいぎょうならば うたよまん)
茶店にて
其日のかへさ*、ある茶店に立寄けるに、てふと云けるをんな*、あが名に發句せよと云て、白ききぬ出しけるに書付侍る。
蘭の香やてふの翅にたき物す
(らんのかや ちょうのつばさに たきものす)
茅舍
閑人の茅舎*を とひて <
font size=5 color=blue> 蔦植て竹四五本のあらし哉
(つたうえて たけしごほんの あらしかな)
伊賀上野
長月の初、古郷に歸りて、北堂の萱草*も霜枯果て、今は跡だになし。何事も昔に 替りて、はらからの鬢*白く、眉皺寄て、只命有てとのみ云て言葉はなきに、このかみ*の守袋をほどきて、母の白髪 おがめよ、浦島の子が玉手箱、汝が まゆもやゝ老たりと、しばらくなきて、
手にとらば消んなみだぞ あつき秋の霜
(てにとらば きえんなみだぞあつき あきのしも)
竹の内
大和の国に行脚して、葛下の郡竹の内と云處は*、彼のちり*が旧里なれば、日ごろと ヾまりて足を休む。
わた弓や琵琶になぐさむ竹のおく
(わたゆみや びわになぐさむ たけのおく
当麻寺
二上山當麻寺*に詣で ゝ、庭上の松をみるに、凡千とせもへたるならむ*。大イサ牛をかくす共云べけむ*。かれ非常といへども*、仏縁に ひかれて、斧斤の罪をまぬがれたるぞ*幸にしてたつとし。
僧朝顔幾死にかへる法の松
(そうあさがお いくしにかえる のりのまつ)
奥吉野
独よし野ゝおくにたどりけるに、まことに山ふかく、白雲峯に重り、烟雨谷を埋ンで、山賎*の家處々にちいさく、西に木を伐音東にひヾき、院々の鐘の聲は心の底にこたふ。むかしよりこの山に入て世を忘たる人の、おほくは詩にのがれ、歌にかくる*。いでや唐土の廬山*といはむもまたむべならずや。
ある坊に一夜を借りて
碪打て我にきかせよや坊が妻
(きぬたうちて われにきかせよ ぼうがつま)
とくとくの泉
西上人*の草の庵の跡は、奥の院より右の 方二町計わけ入ほど、柴人*のかよふ道のみわづかに有て、さがしき谷をへだてたる、いとたふとし。彼とくとくの清水は昔にかはらずとみえて、今もとくとくと雫落ける。
露とくとく心みに浮世すゝがばや
(つゆとくとく こころみにうきよ すすがばや)
若これ扶桑*に伯夷あらば、必ず口をす ゝがん*。もし是杵(許)由に告ば耳をあらはむ*。
後醍醐陵 (朗読33.mp3)
山を昇り坂を下るに、秋の日既斜になれば、名ある所どころみ残して*、先後醍醐帝*の御廟*を拝む。
御廟年經て忍は何をしのぶ草
(ごびょうとしへて しのぶはなにを しのぶぐさ)
常盤塚
やまとより山城を經て、近江路に入て美濃に至る。います・山中*を過て、いにしへ常盤の塚有*。伊勢の守武*が 云ける、よし朝殿に似たる秋風とは、いづれの所か似たりけん。我も又、
義朝の心に似たり秋の風
(よしともの こころににたり あきのかぜ)
不破の関
秋風や薮も畠も不破の関
(あきかぜや やぶもはたけも ふわのせき)
大垣
大垣に泊りける夜は、木因*が家をあるじとす。武蔵野を出づる時、野ざらしを心に おもひて旅立ければ、
しにもせぬ旅寝の果よ秋の暮
(しにもせぬ たびじのはてよ あきのくれ)
桑名
冬牡丹千鳥よ雪のほととぎす
(ふゆぼたん ちどりよゆきの ほととぎす)
桑名浜辺
草の枕に寝あきて、まだほのぐらきうちに濱のかたに出て*、 明ぼのやしら魚しろきこと一寸
(あけぼのや しらうをしろきこと いっすん)
熱田神宮
社頭大イニ破れ*、築地はたふれて草村にかくる*。かしこに縄をはりて小社の跡をしるし*、爰に石をす(ゑ)えて其神と名のる*。よもぎ、しのぶ、こゝろのままに生たるぞ、中なかにめでたきよりも心とヾまりける*。
しのぶさへ枯て餅かふやどり 哉
(しのぶさえ かれてもちかう やどりかな)
名古屋
名護屋に入道の程風吟ス*。
狂句木枯の身は竹齋に似たる 哉
((きょうく)こがらしの みはちくさいに にたるかな)
草枕犬も時雨ゝかよるの こゑ
(くさまくら いぬもしぐるるか よるのこえ)
雪見にありきて
市人よ此笠うらふ雪の傘
(いちびとよ このかさうろう ゆきのかさ)
旅人をみる
馬をさえながむる雪の朝哉
(うまをさえ ながむるゆきの あしたかな)
海邊に日暮して
海くれて鴨のこゑほのかに白し
(うみくれて かものこえ ほのかにしろし)
年の暮
爰に草鞋をとき、かしこに杖を捨て、旅寝ながらに年の暮ければ、
年暮ぬ笠きて草鞋はきながら
(としくれぬ かさきてわらじ はきながら)
といひいひも、山家に年を越て*、
誰が聟ぞ歯朶に餅おふうしの年
(たがむこぞ しだにもちおう うしのとし)
二月堂お水取り (朗読34.mp3)
奈良に出る道のほど
春なれや名もなき山の薄霞
(はるなれや なもなきやまの うすがすみ)
二月堂に籠りて*
水とりや氷の僧の沓の音
(みずとりや こおりのそうの くつのおと)
鳴滝
京にのぼりて、三井秋風*が鳴瀧の山家をとふ。 梅林
梅白し昨日ふや靏を盗れし
(うめしろし きのうやつるを ぬすまれし)
樫の木の花にかまはぬ姿かな
(かしのきや はなにかまわぬ すがたかな)
京都再会
伏見西岸寺任口上人*に逢 て
わがきぬにふしみの桃の雫せよ
(わがきぬにふしみのもものしずくせよ)
大津に出る道、山路をこ(へ)て*
山路来て何やらゆかしすみれ草
(やまじきてなにやらゆかしすみれぐさ)
湖水の眺望
辛崎の松は花より朧にて
(からさきのまつははなよりおぼろにて)
水口にて、二十年を經て故人*に逢ふ 命二つの中に生きたる櫻哉
(いのちふたつのなかにいきたるさくらかな)
訃報 (朗読35.pm3)
伊豆の國蛭が小嶋の(僧)桑門*、これも去年の秋より行脚し (て)けるに我が名を聞て草の枕の道づれにもと、尾張の國まで跡をしたひ来りければ、
いざ ともに穂麦喰はん草枕
(いざともに ほむぎくらわん くさまくら)
此僧予に告げていはく、圓覺寺の大顛和尚*今 年陸(睦)月 の初、迁化し玉ふよし*。まことや夢の心地せらるゝに、先道より其角が許へ申遣しける*。
梅 こひて卯花拝むなみだ哉
(うめこいて うのはなおがむ なみだかな)
杜国との別れ
杜国に おくる
白げしにはねもぐ蝶の形見哉
(しらげしに はねもぐちょうの かたみかな)
帰路
ニたび桐葉子*がもとに 有て、今や東に下らんとするに、
牡丹蘂ふかく分出る蜂の名残哉
(ぼたんしべ ふかくわけいずる はちのなごりかな)
甲斐の国
甲斐の山中*に立ち寄りて、
行駒の麦に慰むやどり哉
(いくこまのむぎになぐさむやどりかな)
おわり
卯月の末、庵に歸りて旅のつかれをはらすほどに、
夏衣いまだ虱をとりつくさず
(なつごろも いまだしらみを とりつくさず)
――――「野ざらし紀行」おわり――――
野ざらし紀行(検索)
引用文献
朗読 https://koten.kaisetsuvoice.com/Nozarashi/
風雅堂(検索) 『野ざらし紀行』-異界への旅-
芭蕉庵(検索)
野ざらし紀行(出典: フリー百科事典)
『野ざらし紀行』(のざらしきこう)は、江戸時代中期の俳諧師松尾芭蕉の紀行文。貞享元年(1684年)秋の8月から翌年4月にかけて、芭蕉が門人の千里とともに出身地でもある伊賀上野への旅を記した俳諧紀行文。「野ざらし」は、旅立ちに際して詠んだ一句「野ざらしを心に風のしむ身かな」に由来する。ちなみに、門出の歌に「野ざらし」はかなり縁起が悪い。また、出立が甲子であることから「甲子吟行」とも呼ばれる。発句が中心となって文章はその前書き、詞書としての性格が強く出ており、やがて文章に重きを置いた「笈の小文」を経て句文が融合した「おくのほそ道」へと発展する嚆矢としての特徴が現れている。
芭蕉は前年に死去した母の墓参を目的に、江戸から東海道を伊勢へ赴き、伊賀上野を経て大和国から美濃国大垣、名古屋などを巡り伊賀で越年し、京都など上方を旅して熱田に一時滞在し、甲斐国を経て江戸へもどった。
内容
芭蕉は江戸を経つと箱根で霧しぐれに隠れる富士を趣深いと感じ、駿河では富士川のほとりで捨て子を見て、「猿を聞く人捨て子に秋の風いかに」と詠んで杜甫の心境に迫ろうとした。東海道を上って伊勢参りをし、故郷伊賀上野で母親の墓参をし「手にとらば消えんなみだぞあつき秋の霜」の一句をのこした。上方では「山路来て何やらゆかし菫草」の句を詠み、琵琶湖を眺望して「辛崎の松は花より朧にて」と吟じ東海道を下り尾張に滞在し、四月十日に鳴海知足亭を発って木曽・甲州路を経て芭蕉庵に帰還している。
江守孝三(emori kozo)
2019年07月09日18:52リンク
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例 81. 四書 / 朱熹〔撰〕他,佐土原藩, 明3
佐土原町(宮崎県):佐土原藩,学習館 :和装10冊;26cm
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例 12. 五経 / 明倫館点,博文館, 明26.4
東京:博文館,明26.4:和装11冊;26cm
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